2012年3月15日木曜日

stay hungry, stay foolish



stay hungry, stay foolish


スティーブ・ジョブズが残した有名な言葉だ。


多くの人がこの言葉を気に入っているようである。かく言う私も気に入っている者の一人だが、あることがきっかけでこの言葉を思い出し、ついでにこの言葉をみんなそれぞれどんな解釈をしているのだろうか、ということに思いが及んだ。


どうもいろいろな解釈がなされていそうである。第一、日本語への訳し方からしていろいろだ。


ネットで調べると「ハングリーであれ。馬鹿であれ」とか「ハングリーであり続けろ。愚かであり続けろ」「ハングリーであれ。分別くさくなるな」「ハングリーであれ。愚か者であれ」「飢えていろ、馬鹿でいろ、いつまでも」……。


いろいろあるが私にはどれもしっくりこない。


私が気に入っている翻訳は後で紹介するとして、解釈について少し考えてみたい。もちろんスティーブ・ジョブズの言葉をどう解釈するかは個人の勝手である。私はただ自分の解釈を言ってみたいだけのことだ……いちおう念のため。





冒頭に「あることがきっかけでこの言葉を思い出し」と書いた。そのあることと言うのはこんな出来事だった。


とある会議(井戸端会議レベルのたわいないもの)で市政の話になった。


で、いろいろ話をしていたのだが、どうもいろいろわかっちゃってる人が多いようなのだ。


「あぁ、それは〇〇だから当然だよ」
「それはね、市長からのトップダウンじゃなきゃどうにもならないよ」


いろいろなことをよくご存知なようだが、納得できるレベルの話ではない。その通りかもしれないし、間違っているかもしれないという感じだ。それなのに自信たっぷりに断定的に話すので反対意見を出しにくくなり話が進展しなくなる。


話題はしぼみ、いつしか会議は尻切れとんぼで終わる。


昔から私はこの利口ぶる人たちが大嫌いだった。仕事でも、遊びでも、この利口ぶる人たちがいるととたんにすべてがつまらなくなってしまうのだ。


たとえばそれが「こういう考え方もあるよ」とか、「こうやったらどうだろう」という具合の意見表明であれば話はまるで違う。いいアイデア、面白い企画はとんでもないときにとんでもないところから降ってきたりするのだ。


知ったかぶりが得意な分別臭い連中は、余計なことをやろうとしない。自分は知っている、利口だと思っているから学ぼうともしない。結局そこからは何も生まれない。


スティーブ・ジョブズはそれをよく知っていたのだろう。


stay hungry, stay foolish(貪欲であれ、愚直であれ)



上記が私にとって一番しっくりする翻訳である。


だが、愚直でいるというのは意識するとかなり難しいことなのだ。

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