2012年11月1日木曜日

20121101_鳩山政権の実績(1)

正直言って、鳩山由起夫内閣の出だしは非常によかった。鳩山首相の口からは行政改革、減税、子育て支援、普天間基地の移設(海外あるいは沖縄県外)など、威勢のいい言葉が次々と出ていた。

民主党の悲願であった自民党からの政権奪取がかなったのだから、気合いが入るのも当然だろう。民主党政権に対し懐疑的だった私も、「よし、やってやるぞ」という鳩山首相のやる気満々の顔を見て、「おやっ、少しは活躍してくれるのかな」と一瞬思ってしまったくらいである。

実際、平成22年度予算を削減するために行なわれた事業仕分けは、政治パフォーマンスとしてはなかなか面白かった。蓮舫議員や枝野議員が、次々と官僚たちをやり込める姿は庶民の目には気持ちよく映った。しかしその一方で、行政刷新会議(議員)側のやや乱暴な論理展開に違和感を感じないでもなかった。

だが、何よりも問題なのは、あれほど派手なパフォーマンスを展開した割には、実際の予算削減はそれほど大きなものではなかったということだ。

削減額9692億円。当然鳩山氏や民主党寄りの人は、この数字を大成果と評するだろうが、平成22年度の国家予算は92兆2992億円、平成21年度予算を3兆7512億円も上回っている。

むろん、「2兆円の景気対策を行なったのだからしかたがない」というような言い訳はあるだろうが、景気は一向に上向いていないのだから、その景気対策も無駄遣いだったわけだ。

そして後からわかるのだが、事業仕分けで中止になった事業がひそかに復活したりしている。つまり、鳩山由起夫内閣の行政改革は完全なる失敗に終わったということだ。

2012年10月31日水曜日

20121031_鳩山政権の概略

2009年8月30日に執行された第45回衆議院議員総選挙において民主党が圧勝。衆議院議員・民主党代表の鳩山由紀夫が第93代内閣総理大臣に任命され、鳩山政権が発足した。

鳩山政権は、2009年9月16日から2010年6月8日まで続いたが、在任期間は266日間で、戦後8番目の短命内閣である。

非自民勢力による政権の誕生は、1994年の羽田内閣以来15年ぶりだった。

発足直後は日本経済新聞などの世論調査では75%の支持率となり、政権交代、2大政党によるいままでとは異なる政治の実現に、国民の期待が集まっていたことが伺える。

当時の状況を思い起こしてみると、確かに自民党による政治には多くの国民が嫌気をさしていた感がある。私自身も自民党はもうダメだなと考えていたが、とは言え烏合の衆に過ぎない民主党を支持する気にもなれず、総選挙ではみんなの党に投票したことを記憶している。

選挙結果を見て、民主党の勝ちっぷりが予想以上の圧勝だったことに驚きはしたが、どんな政治をやってくれるのかお手並み拝見、と、そんな気持ちだった。

まぁ、世の中というものは、想像だにしていないことが起こるものである。

2012年10月2日火曜日

20121002_第3次野田内閣発足

昨日(2012年10月1日)、大惨事野田内閣が発足した。

ん、「だいさんじ」と入力したら「大惨事」と変換されてしまった。別に間違いではないような気もするが、一応訂正しておく。

第3次野田内閣が発足した。

第3次野田内閣の顔ぶれ

閣僚の顔ぶれを見ればわかるが、どうやら野田首相は本気で国政を担う気持ちはまったくないらしい。党の要職と重要閣僚を身内で固め、もうしばらくの間、権力の座にしがみついて、なんとか老後に自慢できるような手柄をたてたいと思っている……。まぁそんな感じだろう。

これからしばらくの間、重要な問題はそっちのけで、民主党と自民党は解散の時期を巡ってくだらぬ駆け引きを繰り広げることになる。

そしてすべての問題が、官僚によって身勝手な手順で進められ、決定されていく。

やはり大惨事野田内閣と称したほうが適切な気がしてきた。

日本も世界も、社会システムを根底から見直し、構築しなおす時期に来ているのだと、最近つくづく思う。

2012年10月1日月曜日

20121001_オスプレイ普天間へ……。

とうとうオスプレイが普天間基地に配備されてしまった。

この問題でも野田政権は、誰もが納得する説明をせず、自分勝手な論理を展開し、自分たちとその支援者だけで納得して強行突破した。

日米政府、オスプレイの運用で合意 - WSJ日本版 -
オスプレイ:6機普天間へ…2機着陸 沖縄知事「遺憾」- 毎日jp

野田政権の愚行はこの先、どこまで続くのであろうか。

沖縄に行ったこともないし、友人も親戚もいないが、沖縄県民の怒りはよくわかる。

このような愚行を阻止する手立てが、現時点では何もないことに、ただ、ただ、驚くばかりである。

2012年9月30日日曜日

20120930_尖閣諸島防衛のための日本の戦略が見えない

中国はなんとしても尖閣諸島を自国領土にしたいと考えている。まぁ、資源や漁業のことを考えれば、隙あらば領土はぶんどるというのは当然の行動と言えるだろう。

現時点では実効支配しており、圧倒的に有利な立場に立つ日本だが、ここのところの政府の対応を見ていると「尖閣諸島が日本の領土であることは明々白々、領土問題は存在しない」というバカの一つ覚えのような主張を繰り返しているだけである。

わざわざ首相が国連総会に出席し、領土問題に関する演説をしても、やはりバカの一つ覚えを繰り返しただけだった。

それに比べて相手の中国は、不利な自国の立場を挽回するためにありとあらゆる手を打ってきている。

9月28日付の米紙ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストには見開きで中国の主張を伝える意見広告が出たらしい。

「尖閣、日本が強奪」と全面広告=中国紙が米有力紙に掲載

広告主は中国の英字新聞社らしいが、中国政府が関係していることは間違いないだろう。

日本を名指しで批判した国連での中国外相の演説にしても、今回の意見広告にしても、中国の動きには「何としても尖閣を取るぞ」という戦略と意気込みを感じる。

対する日本の動きには、何の戦略も、熱意も感じない。

そんなことで日本は尖閣諸島を守れるのだろうか。

2012年9月17日月曜日

20120915_格差 —— 領土 —— 宗教、世界で不満が爆発している

中国で起きている暴動が治まらない。

中国の暴動は尖閣諸島を巡るものであり、怒りの矛先は日本に向けられている。

映像で見る限り、恐ろしいほどの怒りがほとばしっている。

だが、いったい彼らは、あのような暴動を通して何をどうしようというのだろうか。

歴史に学ぶと、民衆の暴力が自国の政権を倒し、より民主的な国家を樹立したケースは数多く見られる。しかし、民衆の暴力が国際間の問題を解決し、好結果を残した(近年の)ケースを私は思い起こすことができない。

怒り——暴動——戦争という流れでは、国際間の問題はもはや何も解決しないのだ。

はっきりと映像に残される暴動の映像から伝わってくるのは、愚かさと醜さ、ただそれだけしかない。

いま世界では、格差、領土、宗教に関連する諸問題で暴動が頻発している。

民衆は自分たち民衆の力が想像以上に強大だということを知らなくてはいけない。

民衆が政府を戦争に導くことさえあるのだから……。

2012年9月15日土曜日

20120915_老婦人が撮影スタジオに殺到しているらしい

今朝のNHKニュースで見たのだが、60歳代、70歳代の老婦人が写真館に殺到しているらしい。

人気なのは、老婦人を美しくメイクアップ&ドレスアップし、さらにライティングでシワを飛ばして、若々しく撮影するサービスである。

確かに思わず眼を疑うほど素晴らしい仕上がりになる。

だが、ゴテゴテに厚化粧して、撮影のためだけの衣装をまとっての撮影である。普段の本人とは似ても似つかない姿の写真だ。

まぁ、ネタにはなるだろう。

だが、本来なら人間の深みを感じさせる年代の行動としては残念な気がした。

本格的な高齢化社会を迎え、いろいろなところで老人の姿を見ていて、なぜか違和感を感じることが多い。

やがて私も老人になる。

どのような老人になるか、ということもそろそろ考えに入れておくことにしよう。