だが、10カ月ほど続いた鳩山内閣の仕事として取り上げるべきものは、それ以外にはあまりない。もちろん彼とて遊んでいたわけではないから、細かな政府提出法案は国会でいくつも可決成立している。
しかし、それに言及してもあまり意味はないと思う。たいして大きなニュースにもならず国会で粛々と可決成立するような法案は、誰が総理大臣でも結果は同じところに落ち着く、そういうものだからだ。そのような基準で見ていくと「鳩山だから……」というような実績は、ほかにはほとんど見当たらないのだ。
結局、鳩山内閣は、組閣当初は政権交代の高揚感もあり大きな期待を集めたが、その実行力のなさ、見込み違いによる前言撤回、そんなことばかりが目立ち、急速に国民の支持を失っていく。
最終的には普天間基地移設問題が収拾不可能な状態に陥り、2010年6月8日、首相と民主党代表を辞任するに至る。
私はどちらかというと民主党嫌いであり、鳩山由紀夫も嫌いである。そのため知らず知らずのうちに公正を欠く見方をしているのではないかと思い、再度、ウィキペディアなどで鳩山内閣の実績をおさらいしてみたが、残念なことにやはりつけ加えるべきことは見つからなかった。
初の民主党内閣である鳩山内閣は、何ら実力を発揮することなく不発で終わったということである。
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