2011年11月30日水曜日

犯す前に言いますか(続き)

どうやら沖縄防衛局長の問題発言はオフレコ発言だったらしい。

ということはメディア側がルール違反をしたわけだが、発言内容があまりにもお下劣だったのでかえって勇気ある行為と見られている。

発言した本人や防衛省関係者は「オフレコ発言をニュースにしやがって……」と怒っているだろうが、今回はルール違反をしても世論は味方してくれると判断した琉球新報の勝ちだ。

それにもかかわらず田中聡沖縄防衛局長は、東京に呼び出され「俺は納得できねぇ」という面持ちをテレビカメラに晒してしまった。

恥の上塗りというのはこういうことを言うのだろう。

他山の石としたい。

2011年11月29日火曜日

犯す前に言いますか

政治家や官僚の問題発言が止まらない。

昨夜も沖縄でやってしまった人がいる。詳細はこちらの記事をみていただくとして……。

かなりひどい発言である。誰でも「こりゃ問題になるな」と感じるレベル、常識ある人なら人前でこんなことは言わない。発言した沖縄防衛局長が非常識極まりない人物であるというふうにも思えない(もちろん非常識な人物であるという可能性は完全には否定できないが)。そんな人がメディアが大勢いる場所で不用意な言葉をポロッともらしてしまうのはどうしてなのだろう。

完璧な人間など世の中に存在しないのだから、この問題発言という奴がごくまれに起こることなら、そう不思議なことではない。だが、大臣クラスの人がこうもしばしば失言するのはどういうことなのだろうかと、少し考えてみた。

もちろんたんなる想像なので事実とはかけ離れているかもしれないが、まぁ自分自身の問題発言防止のためには多少役立つだろうとは思う。

【理由その1】
常日頃思っている本音が思わず出てしまうため。

問題発言をして叩かれるのは、当然のごとく地位も名誉もある方たちだ。大臣やエリート官僚ともなれば、いわば国を動かすような仕事に携わっている。すると私たちのような下々の者など虫けら同然に思えてくる。……つまり彼らの問題発言の多くは本音だったりするわけだ。

【理由その2】
虚栄心が頭をもたげるため。

人間には虚栄心というものが備わっている。つまりどうしてもいい格好をしたくなってしまうわけだ。この誘惑からはほとんど誰も逃れることはできない。大勢の記者に囲まれたお偉いさんが、絶妙のタイミングで気の利いたジョークを飛ばす自分を頭の中で思い描くのはまぁ自然と言えば自然なわけだ。

しかし残念なことに大臣やエリート官僚になるような人たちにその手のことは向いていない。子どもの頃から秀才君は弁論大会などで目立つことはできても、教室内でクラスメート全員の笑いを取るなどという離れ業などできやしない。

それはむしろ出来の悪いわれわれが得意とする分野なのだ。とかく人間は自分が持ち合わせないものに憧れる。

……つまりわれわれ劣等生同様、エリート君たちも己を知らないということだ。

【理由その3】
油断したため。

今回の発言は、居酒屋で記者と担当者が懇談会を開いている際に飛び出したらしい。居酒屋で行ったというのだから、当然飲みながらの懇談会だったのだろう。多くの人が経験済みだと思うが、人間は酔うと気が大きくなる。私なども失言の大半は酔ったときのものだ。

飲みながら行うならなぜオフレコにしなかったのだろう。自分は酒に強いから大丈夫とでも思ったのだろうか。当然、オフレコだと思い込み、始まる前にきちんと確認しなかったのかもしれない。

いずれにしてもそれは油断だ。

【理由その4】
オフレコ破り(こんな言葉があるのかどうか知らないが……)

オフレコの懇談会だったのに、発言があまりにもひどかったので誰かがオフレコ破りをしたというケースだ。発言したことが事実だとしてもメディアがこれをやることは通常許されない。
しかしオフレコというのは法律でもなんでもないから、発言の内容次第ではメディアが裏切ることもあると取材される側は覚悟すべきだろう。

【理由その5】
メディア側の拡大解釈

発言の内容をメディア側がニュースになるように拡大解釈することもある。過去には「そんなことまで問題にするなよ」というような報道もかなりあった。まぁ、問題発言した側が世論を味方にできると確信するなら、徹底的に対抗するのもひとつの対処法だろう。

しかし、こうやってよく考えてみると、大臣やエリート官僚の問題発言は、これからも容易になくならないことは確実なようである。(少しだけ続き有り

2011年11月18日金曜日

福島の米を買おう!


残念ながら福島県で基準値以上の放射性セシウムで汚染された玄米が見つかった。

多くの人が指摘していたように国による検査が「ざる」であることを証明した形だ。

NHKニュースによると、この期に及んでまだ国(農相)は、
「今回の水田と同じように周囲を山に囲まれた水田を重点的に検査するなど、今後、検査態勢の強化を検討していく考えを示した」
そうである。

まったく頭脳明晰な人たちの考えることは凡人にはわからない。

私程度の凡人であればすぐさま、すべての米を検査しなければ福島の米は救えないと観念するだろう。それは過去の経験から自分がどんなに知恵を絞っても、何らかの見落としがあって失敗するという経験を再三再四味わっているからだ。

しばしば失敗する者ならきっとこんな風に考える。

ビジネス上の問題で「数千円〜数万円程度利益が減る」程度なら、失敗するリスクがあっても強行するが、福島県の大半の米農家の生活がかかっているとしたらリスクは徹底的に排除しなければならない。多大な費用がかかるとしても、すべての米を検査して、ダメなものは廃棄し大丈夫なものを売り切ったほうが、莫大な量の売れ残りを出すよりはましなはずだ。

だが凡人のアイデアは、ここで大問題に直面する。

おそらく日本国民の大半が、いまや政治家と行政に不信感を抱いていることは間違いない。おかげで「福島の米全部が汚染米」というイメージまでもが拡散してしまっている。もういまさら何をやっても何を言っても、ほとんどの人は福島の米を買ってくれないのではないだろうか……という懸念である。

残念だが、いままでの経緯を考えると「福島の米は買わない」という人を責めることはできないと思う。それに、これから流通する福島米の示す放射線が100ベクレル/kg以下程度だとしても、小学生以下の子どもがいる家庭では買うべきではないとも思う。

ではどうするか?

ここはわれわれ中年以降の年寄りの出番だろう。もちろん300ベクレル/kgあたりの高汚染米はさすがに食べたくはないが、100ベクレル/kg以下程度の汚染であれば寿命にそう影響するとは思えない。

だからしっかりと汚染数値を公表している福島米を、中年以降の者は積極的に買おうではないか。

と、米好きな私は思うのだがどうだろう。

2011年11月11日金曜日

どうした野田ッチ!

TPP、TPPと何やらやかましい。

野田首相は昨日表明するはずだったTPPへの交渉参加表明を、どういうわけか急遽取りやめてしまった。

「もう一晩ゆっくり考えたい」らしい。

なんだかやり方がどじょうっぽくなくなってきたようである(ヴィジュアル的にはどじょうでもいいが、その行状から判断すると古ダヌキの方がお似合いではないだろうか)。

少々考え過ぎかもしれないが今回の記者会見延期は、木っ端役人の小細工っぽい匂いがするのだ。

たとえばこんな具合だ。

野田首相は12日からハワイで行われるAPECのために、明日朝には日本を発たなければならない。だとしたらどう考えても10日に交渉参加表明するよりも、11日夜に表明してさっさとAPECに行っちゃった方が楽である。どうせ時間があったって現段階では詳細な説明なんてできやしないんだから……。

それに今夜はサッカーの日本代表戦やらフィギュアスケートのNHK杯やらバレーボール女子のワールドカップやら大きなスポーツイベントが目白押しだから、その時間に合わせて記者会見をチャッチャと済ませてしまえば国民の注目度は低いというわけだ。




そうするとTPPに関する記者会見は、今夜6時から8時の間くらいに行われるということか。

いやはやなんとも……、想像した通りにならなければいいのだが。

2011年11月1日火曜日

九電暴走!

九電が復水器の異常で10月4日に自動停止した玄海原発4号機を、11月上旬にも再稼働する方針を決めたという。

玄海4号機再稼働 地元の同意得ぬまま 広がる波紋
九電 玄海4号機再稼働へ 国、妥当と判断 地元自治体反発も

上記リンクの新聞記事によると〈経済産業省原子力安全・保安院が九電による原因調査と再発防止策を妥当と判断したのを受け、佐賀県と玄海町に「再稼働は事業者(九電)の判断で行う」との意向を伝えた〉らしい。

「やらせメール」の発覚以来、叩かれっ放しの九電は、自らが生き残るためにやけっぱちの暴走モードに入ってしまったようだ。




国(経済産業省原子力安全・保安院)は、福島第一原発事故のこと、それに伴い大きく変化した地元市民やその他大勢の国民感情など全く意に介さず、慣例に従って判断を下しただけと言い逃れようとしている。

県と町は国が判断したのだからしかたがないと言って逃げようとしている。

どうやら事態はすべての人にとって悪い方向に向かっているようだ。