2011年11月29日火曜日

犯す前に言いますか

政治家や官僚の問題発言が止まらない。

昨夜も沖縄でやってしまった人がいる。詳細はこちらの記事をみていただくとして……。

かなりひどい発言である。誰でも「こりゃ問題になるな」と感じるレベル、常識ある人なら人前でこんなことは言わない。発言した沖縄防衛局長が非常識極まりない人物であるというふうにも思えない(もちろん非常識な人物であるという可能性は完全には否定できないが)。そんな人がメディアが大勢いる場所で不用意な言葉をポロッともらしてしまうのはどうしてなのだろう。

完璧な人間など世の中に存在しないのだから、この問題発言という奴がごくまれに起こることなら、そう不思議なことではない。だが、大臣クラスの人がこうもしばしば失言するのはどういうことなのだろうかと、少し考えてみた。

もちろんたんなる想像なので事実とはかけ離れているかもしれないが、まぁ自分自身の問題発言防止のためには多少役立つだろうとは思う。

【理由その1】
常日頃思っている本音が思わず出てしまうため。

問題発言をして叩かれるのは、当然のごとく地位も名誉もある方たちだ。大臣やエリート官僚ともなれば、いわば国を動かすような仕事に携わっている。すると私たちのような下々の者など虫けら同然に思えてくる。……つまり彼らの問題発言の多くは本音だったりするわけだ。

【理由その2】
虚栄心が頭をもたげるため。

人間には虚栄心というものが備わっている。つまりどうしてもいい格好をしたくなってしまうわけだ。この誘惑からはほとんど誰も逃れることはできない。大勢の記者に囲まれたお偉いさんが、絶妙のタイミングで気の利いたジョークを飛ばす自分を頭の中で思い描くのはまぁ自然と言えば自然なわけだ。

しかし残念なことに大臣やエリート官僚になるような人たちにその手のことは向いていない。子どもの頃から秀才君は弁論大会などで目立つことはできても、教室内でクラスメート全員の笑いを取るなどという離れ業などできやしない。

それはむしろ出来の悪いわれわれが得意とする分野なのだ。とかく人間は自分が持ち合わせないものに憧れる。

……つまりわれわれ劣等生同様、エリート君たちも己を知らないということだ。

【理由その3】
油断したため。

今回の発言は、居酒屋で記者と担当者が懇談会を開いている際に飛び出したらしい。居酒屋で行ったというのだから、当然飲みながらの懇談会だったのだろう。多くの人が経験済みだと思うが、人間は酔うと気が大きくなる。私なども失言の大半は酔ったときのものだ。

飲みながら行うならなぜオフレコにしなかったのだろう。自分は酒に強いから大丈夫とでも思ったのだろうか。当然、オフレコだと思い込み、始まる前にきちんと確認しなかったのかもしれない。

いずれにしてもそれは油断だ。

【理由その4】
オフレコ破り(こんな言葉があるのかどうか知らないが……)

オフレコの懇談会だったのに、発言があまりにもひどかったので誰かがオフレコ破りをしたというケースだ。発言したことが事実だとしてもメディアがこれをやることは通常許されない。
しかしオフレコというのは法律でもなんでもないから、発言の内容次第ではメディアが裏切ることもあると取材される側は覚悟すべきだろう。

【理由その5】
メディア側の拡大解釈

発言の内容をメディア側がニュースになるように拡大解釈することもある。過去には「そんなことまで問題にするなよ」というような報道もかなりあった。まぁ、問題発言した側が世論を味方にできると確信するなら、徹底的に対抗するのもひとつの対処法だろう。

しかし、こうやってよく考えてみると、大臣やエリート官僚の問題発言は、これからも容易になくならないことは確実なようである。(少しだけ続き有り

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