2012年5月30日水曜日

頻発する痛ましい事故の根底にあるもの

痛ましい交通事故が一向に減らない。

京都・亀岡事故
千葉・館山事故

そこで文部科学省がいろいろと子供たちを事故から守るための方法を考えている。

文科相 通学路対策保護者と連携を

対策をとれば多少なりとも効果はでるから、それはそれでどんどん推進してほしいと思う。

しかし、根本的な問題解決はまったく別なところにあると感じている。

皆さんは、小学生たちが登校する時間に学校の近くでその様子を観察したことがあるだろうか……。

私の通勤経路の途中には小学校があり、すぐ前を幹線道路間をつなぐ抜け道が通っている(車同士がギリギリすれ違える程度の細い道)。学校の東側から登校してくる子供たちはその道を横断しなければならない。

当然のことながら横断歩道が用意されている。

私の考えでは、横断歩道の手前で子供たちが待っていたら車は停車して子供たちを渡らせるのが当たり前である。うまい具合にその横断歩道は以下の図のような場所にあるので、図の下から来る車はすべて一時停止状態になるのだからなおさらだ。



だが実際は違う。

子供たちの方が立ち止まって、T字路を車が通り過ぎていくのをじっと待つのだ(200メートルほど手前に国道からこの抜け道に入る信号付きの交差点があるので、たいてい車は5、6台連なってやってくる)。

子供たちを先に渡らせるためにしっかり停車する車は10〜20台に1台程度しかいない。

実は、同じような光景は街のあらゆるところで見ることができる。いつのまにか日本は歩行者より車の通行が優先されるようになってしまっているのだ(むろんこれは車の往来が激しい幹線道路のことではなく、歩行者が日常的に行き交う生活道路の話だ)。

まぁ、歩行者優先を忠実に守っている私が、横断歩道でしばしば車に轢(ひ)かれそうになっているありさまだから、いまや子供や高齢者が車を優先させるのは自己防衛のために仕方のないことなのかもしれない。

頻発する痛ましい事故の根底にあるものは、

横断歩道で子供や高齢者が待っていても停車しない。
(歩道や路側帯のない道で)道の端を通る歩行者や自転車を猛スピードで煽っていく。

そのようなドライバーのモラルの低さとその存在を看過している社会であると私は考えている。

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